「井戸を作ったら、井戸ポンプも自作してみましょう。」

井戸を掘り終えると、塩ビパイプが余りますので、その活用にもいいと思いますし、何よりも安価に作成することが出来ます。

今回は、VU75管を用いて、管内部にVU65キャップをピストン摺動させ、ゴム弁を用いた井戸ポンプを作成しました。作成時間は試行錯誤含めて約3時間、かかった費用は約2000円程度で済むと思います。

まずは施行アイデアの図面ドラフト

塩ビパイプを使うメリットは、接手が豊富にあり、そしてのこぎり切断・接着剤での固定が簡単にできる事です。ただ、内部の摺動部分を作るのが一番難しいですが、VU75管とVU65キャップは内外径がほぼ一致するするので、運よくこれを使用することが出来ます。
ホームセンターで使えそうな材料を見つめながら構想を描きます。

私の場合の構想は、下の手書きのような感じになりました。

 構想図をダウンロード

さあ、摺動ピストン部分を作成

VU65キャップはそのままではVU75管には0.5㎜程度大きくて入らないので、水を付けたサンドペーパーやサンダーで磨いて内径を摺動できるまで小さくします。ここがいちばん重要でかつ手間がかかる部分になります。磨くときに水を付けるのが、早く滑らかに削れるコツです。なぜかサンドペーパーに水を付けたほうが乾燥している時より削り落とし効率が上がります。

摺動ピストンにゴム弁を付けたら、吸い上げテスト!

VU65キャップが滑らかにかつ隙間がほとんどない状態で摺動できるようになったら、キャップ中央に穴をあけて、ステンレスの長ボルト(50cm程度)を固定、そしてキャップ上面に固定する逆止弁になる円形に切り抜いたゴム板を準備し、中央に長ネジを通す穴をあけておきます。キャップには、水が充分通ってなおかつゴム板逆止弁が被さる程度の大きさの穴をあけておきます。キャップに穴をあけたら、ゴム板を長ネジを通して乗せ、ナットを使い両側から挟み込み固定します。

吸い上げができたらテコ部分を作成!

長ネジの先端にアイボルトを付け、テコの棒によってピストンが上下できるような機構を作ります。私の場合はテコの支点部分をVP25管を用いて作りました。
そして、テコの棒はビニールハウスに使う鉄の支柱を約1mの長さにカットして、支点部分とアイボルトを通す先端部分に穴をあけました。
支点部分とアイボルト部分にボルトを通して固定し、ロックナットで緩まないように固定します。

井戸との接続部や吸い上げ口を作成

井戸の鞘管は元々VU75管なので、今回の塩ビパイプ井戸はすっぽりと接手で固定が出来るようになっています。地下水位までの吸い上げパイプは、井戸掘り時に活躍したVP25管を使うように、井戸ポンプ最下部にはVU65→VP25異径変換接手を圧入し、接着します。

そして、VP25管を地下水位まで伸ばして、先端には逆止弁となるフート弁を付け、不使用の井戸水のポンプからの抜けを防止します。フート弁がない場合は、毎回ポンプ上の開口部から呼び水を入れないと水上がらないので手間がかかります。

いかがでしょう?意外に安価で簡単に作成できるのではないでしょうか?